ステロゴリラがドミニオンするよ

ドミニオンのために開設したけど多分気が向いたときにドミニオンに限らず適当なこと垂れ流します

引揚水夫詳解

46日目

 ドミニオンアドベント(?)カレンダー2023の46日目。何か書いてくれる方は下のスプレッドシートに記入お願いします。

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詳解6

この記事で評価が変わったカードの紹介だけしたけどせっかくならもう少しちゃんと解説すればいいじゃんと気づいたので始まった詳解シリーズ。6日目は引揚水夫。

 

フィニッシャー

 引揚水夫は圧縮としての役割もありますが、その本領はゲームの終了力にあります。圧縮としてみたとき、屋敷廃棄ならぼちぼち、銅貨廃棄は虚無といったところですが、フィニッシャーとして考えると、ゲーム終盤に金貨や属州を廃棄して属州をゴリゴリ削ることができ、強力です。

見誤ったポイント

 ここで、僕が初心者だったころに引揚水夫がどう見えていたかをまとめます。

強いところ

  • わからん

弱いところ

  • 廃棄するのもったいない

 圧縮を知らないので強さがひとつもわかりませんでした。圧縮を知ってからも、銅貨廃棄はあまりにも弱いしわざわざ獲得したカードを廃棄するのはもったいないしで屋敷3枚だけ廃棄して役割を終える微妙なカードだと思っていました。

引揚水夫評

 現在の引揚水夫評はこんな感じです。

強いところ

  • 初手で購入する圧縮として十分
  • ゲーム終了力が強い

弱いところ

  • 銅貨圧縮に不向き

 初手で購入したとき、デッキ2周目で水銅4の手札になってしまうと弱いもののその確率は低く、たいていは屋敷を廃棄できます。1金も生まないカードを廃棄しつつ2金を出すので出力は銀貨に近く、水夫ー銀の5金率は8割を超えます。銀ー銀には及ばないものの、圧縮しつつ5金を狙えるので初手としてなかなかに優秀です。
 山賊のような金貨を簡単に獲得できるカードがあると、金貨を割って6金を出せます。アクション権こそ消費しますが、ふつうに金貨を使うより多くの金量を出せることと、なにより購入権が増えることが非常に強いです。金貨獲得手段がなくとも、最終ターンなら余ったドロソを廃棄して追加の一押しにできます。この、中盤以降の絶大な金量底上げ能力こそが引揚水夫の本領です。相手より勝利点でリードしているなら、属州を割ってしまうのも手です。8金1購入が増えるので割らなかったときより1枚多く属州を購入でき、結果として自分の属州は減らないのにサプライの属州は減ります。相手からすれば逆転するための属州を簡単に減らされてしまうのでたまったものではありません。引揚水夫がある場では、先行されないようにするのがセオリーです。

使い方

 初手でとることはよくあります。大昔に調べたときはトッププレイヤーの2人戦で4割ほど初手で獲得されていたようです。その時の記事はこちら。銅貨廃棄は交易路未満なので、銅貨の圧縮はほかのカードに任せたいところです。
 屋敷を切りきるころにはおおむねデッキが回るようになっているはずなので、適当に獲得した餌を割って金量の足しにしましょう。わざわざ購入したカードを廃棄するのは、金量も購入権も実質的に増えず何をしたいのかわかりません。雑に獲得した金貨や、役割を終えたカードなどを食わせましょう。このあたりからもう勝利点レースを視野に入れる必要があります。属州空廃棄があるので、1枚のリードがたいへん重要です。
 終盤には相手の属州獲得可能枚数を間違えないようにしましょう。16金デッキだから2枚……とはなりません。それに加えて引揚水夫の枚数分だけ属州を減らせます。これは自分にもいえることで、引ききりさえ維持できるなら2枚目以降の引揚水夫を入れることで簡単にゲームエンドの準備ができ、相手に大きなプレッシャーを与えられます。

 序盤の圧縮だけでなく、終盤力にも気づいてあげられると引揚水夫の評価がグッと上がりますね。