前哨地詳解
45日目
ドミニオンアドベント(?)カレンダー2023の45日目。何か書いてくれる方は下のスプレッドシートに記入お願いします。
詳解5
この記事で評価が変わったカードの紹介だけしたけどせっかくならもう少しちゃんと解説すればいいじゃんと気づいたので始まった詳解シリーズ。5日目は前哨地。
開始3枚
自分だけ相手より多くのターンをもっていたら有利なのは当たり前です。交互にターンが巡るからこそまっとうな勝負になるのに、ドミニオンには追加ターンを得る方法がいくつもあります。もちろんそれぞれ制約はありますが、前哨地は自分のデッキを使えて、カードの購入もできて、すべてのカードを使える激ヤバ追加ターンです。ターン開始時の手札が3枚しかないという厳しい条件はありますが、ここさえ乗り越えられればその恩恵は絶大なものです。
見誤ったポイント
ここで、僕が初心者だったころに前哨地がどう見えていたかをまとめます。
強いところ
- 俺だけ追加ターン
弱いところ
- 手札が3枚しかない
まともな構築を知らなかったころなので、5枚で8金を出すのすら難しいのに3枚で何ができるんだよと思っていました。この3枚の乗り越え方がわからず、追加ターンを得ても大したことはできないと侮っていました。
前哨地評
現在の前哨地評はこんな感じです。
強いところ
- 俺だけ追加ターン
弱いところ
- 手札が3枚しかない
- 各ターン1回しか追加できない
追加ターンが強いと書いてしまえば評価は昔から変わっていないのですが、追加ターンでできることが「ほとんど何もない」→「前哨地プレイターンと同じ動き」と変化しました。通常ターンと同じ動きができるということは、購入権が2倍になるのと同じことです。相手の獲得可能枚数を間違えて前哨地ターンで3山されると、ふがいなさに枕を濡らすことになります。
手札枚数が少ないという弱点は相変わらずあります。また、引ききりを組めるようになった今では支配と違って1回しか増えない*1のが残念だなぁなどと感じており、心が濁ってしまったのを自覚しました。実際のところ、1回「も」追加できるくそ強カードです。
使い方
まずはいかに3枚から引ききるかを考えます。村鍛冶なり念視の泉なりを大量投入して気合いで引ききるもよし、持続ドローや停泊所などを使うもよし、中庭などで積みこむもよし、とにかく前哨地ターンでも回るように工夫を施しましょう。策士をプレイするだけの追加ターンだと割りきるのも面白いですね(令和の時代にそんなことやっている暇があるのかという問題はある)。そもそも引ききりデッキを組めない場なら、前哨地はほとんど役に立たないのでスルーしましょう。
前哨地を使うときは、まず引ききりデッキを組みます。引ききれないうちに前哨地を投入しても、大したはたらきをしません。あらかた引けてから前哨地を投入しましょう。前哨地ターンでは通常ターンよりも少ない手札から多くのカードを引かなければならないため、過剰引ききりを組めるとなおよいでしょう。とはいえ、過剰引ききりまで組む前であっても、あらかた引けるようになれば投入してしまってかまいません。
ただの過剰引ききりデッキでもそこそこ引けますが、やはり不安定さが残るので前哨地投入と同時になんらかの工夫も行いましょう。積みこみもよいですが、持続カードなら手札外から効果を得られるため、より強いです。
前哨地が回りだしたらゲームは終盤です。そのころには互いにコンボパーツを集めまくっているでしょうから3山が近くなっているはずです。1ターンでは勝てなくとも、前哨地込み2ターンあれば勝利点を上回って3山枯らしをすることはかなり楽になります。自分が終わらせることも、相手に終わらされることも見落とさないよう細心の注意を払いましょう。
前哨地をはじめとした追加ターンのあるサプライでは、1枚のカードが2倍の価値をもつと思ってください。追加ターンはそれほどまでに強力です。マーチンは神といいますが、購入権が増えないように見える場であっても、前哨地があれば実質的に購入権が増えます。市場は2購入を生みますし、赤い筋肉ゴリゴリ男を1人雇うだけで2回拷問できるようにもなります。追加ターンを使いこなして相手の倍速で構築しましょう。
*1:実は法の抜け穴があるらしい。