ステロゴリラがドミニオンするよ

ドミニオンのために開設したけど多分気が向いたときにドミニオンに限らず適当なこと垂れ流します

手数の圧縮

232日目

 ドミニオンアドベント(?)カレンダー2023の232日目。サムネはここにあるよ。231日目はボンクラさんが書いてくれました。何か書いてくれる方は下のスプレッドシートに記入お願いします。スプレッドシートは過去記事のリンク集も兼ねているので過去記事もよろしくね。

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手数圧縮にもいろいろある

 ドミニオンで勝つには手数の圧縮が大事(ドヤ顔)! ……といっても、その「手数の圧縮」って様々なタイプがあるよねというお話です。獲得機会を増やす、1手で複数手をまかなう、1枚を何度も使う、手を省略する、適切なルートを選択する……これらをものにできれば、「とりあえず引ききれる」の1歩先へいけるのではないでしょうか。

獲得機会を増やす

 手数の圧縮をなぜ行うかといえば相手にスピードで勝つためですから、圧縮せずとも同じターン数で手数を増やせば同じことです。ターン数を圧縮するともいえますね。市場などで購入権を増やしたり、工房などで購入のほかにカードを獲得したり、前哨地などで追加ターンを得たりするのがこれに含まれます。アタックで相手を遅らせるのも、自分が使えるターンが増えることになるのでここに入れてよいでしょう。

1手で複数手をまかなう

 手数の圧縮といえばこれというもので、代表的なものでは改築がこれにあたります。たとえば屋敷を鍛冶屋に改築するとき、不要なカードの圧縮と必要なカードの獲得の2手を改築プレイの1手でまかなっています。上述した「獲得機会を増やす」はたらきもありますね。

 ほかには単に効果が複数組み合わさっているカードを用いることもここに含まれます。アタックとドローと購入権増加を担う辺境伯だったり、圧縮と金量底上げの金貸し*1だったり、ここに当てはまるカードは多くあります。民兵と鍛冶屋と市場を買い集めるより辺境伯を1枚とるほうが簡単ですし、金貸しにしたって圧縮と金量増加を別々に行うよりスムーズな構築ができます。1枚が何方面にも役立つなら、それは手数を圧縮してくれるカードであるといえます。

1枚を何度も使う

 引ききろう、という話に近いものがあります。毎ターン民兵をプレイするために民兵を大量投入するより、民兵は1枚だけにして引ききりデッキを組むほうが効率のよいデッキになります。民兵にかける手数は減りますし、安定性が上がります。その分引ききりパーツにかける手数は増えていますが、引ききりパーツが役立つのは民兵プレイだけではなく、工房や金貨のプレイ回数を増やすことにも貢献するので総合的には得できます。

 「近い話」といったのは、ほかの意味もあるからです。ドミニオンには礼拝堂のような特化カードもありますが、これらには専門家(一般用語)ゆえにその用途では強力なものの、ほかの用途にはまったく使えないお荷物になってしまうという欠点があります。礼拝堂でいえば序盤の圧縮力はトップクラスですが、圧縮が済んでからの中盤以降はなんの役にも立ちません。そうではなく、序盤・中盤・終盤と役割を変えて使える(あるいは変えずに使い続けられる)カードを雇用することは、専門家(一般用語)をそれぞれ雇うよりも効率的です(もちろん、その代わりに専門家にスタートダッシュで差をつけられることは計算に入れておく必要があります)。
 たとえば、引揚水夫は序盤には屋敷の圧縮、終盤には金貨を廃棄して強力な金量ブーストをかけたり属州を空廃棄したりしてゲームクローズに使えます。行人や鉱山の村なら中盤は鍛冶屋や村と同様に使いながら、終盤には強力な金量ブースターとしての役割ももてます。選択式の効果が多い陰謀は、この点でテクニカルな拡張セットです。

手を省略する

 理想のデッキを組むには手数がかかりすぎることがあります。しかし、理想デッキでなければ回らないことはなく、妥協してもかまわないときもよくあります。たとえば、7月13日の記事で紹介した以下のデッキには初期デッキがまるまる含まれています。

 理想をいえばこの銅貨7枚は金金銅にしたほうが事故りにくいですし、もっというなら村村貸貸銅にしたほうがよいでしょう。しかし、そこまでの手数をかけてもおそらく引ききりの安定感はさほど変わりません。事故の可能性が減るのは確かですが、初期デッキをすべて抱えた上記のデッキでもほぼ確実に引ききれます。ならば、理想を追い求めて圧縮と獲得の手数をさらにかけるよりも、上記の状態で留めて勝利点行動に移ったほうが数ターンの余裕ができて強いというわけです。

適切なルートを選択する

 ブクブク太ったコンボデッキを組むよりも、サクッとステロで逃げきるほうが強いこともあります。無理やり手数をごまかしたコンボよりも、そもそも必要手数が少ないステロのほうがよいという話で、これはコンボ対コンボにもいえます。手順や完成形などの違いで必要手数は変わります。カード1枚1枚だけでなく、デッキの方針でも手数を圧縮できるのだということを念頭におきましょう。手の省略と適切なルート選択を極めたのがミニマリストデッキで、これで勝っているのを見ると美しくて感動しますね。

さぁ実戦だ

 なんだかんだいっても、こんな記事を読みこむよりも格上との実戦をこなすほうがよほど手数圧縮の勉強になります。格上とやれば圧倒的にスピードが違うことがわかります。何ターン目で何手遅れているのかもわかります。観戦では自分と比較できませんが、対戦なら比較できます。僕が殻を破ったきっかけも、明らかな格上ばかりと4人戦をやり続けたことです。やろう、格上との対戦。

*1:実際には金量を食いつぶしているのでどこかで補給が必要。