ステロゴリラがドミニオンするよ

ドミニオンのために開設したけど多分気が向いたときにドミニオンに限らず適当なこと垂れ流します

絶対と相対

233日目

 ドミニオンアドベント(?)カレンダー2023の233日目。サムネはここにあるよ。何か書いてくれる方は下のスプレッドシートに記入お願いします。スプレッドシートは過去記事のリンク集も兼ねているので過去記事もよろしくね。

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ドミニオンはソロゲーではない

 ドミニオンはより多くの勝利点をかせぐゲームではなく、相手よりも勝利点が多い状態で終了条件を満たすゲームです。1位以外の順位に意味が生まれる大会や、4人戦となれば第三者が勝手にゲームを終わらせる可能性も出てくるので前者の要素も生まれますが、そうでなければ勝利点をかせぐことよりも相手を上回ることを考えるべきです。

 相手を上回る、とは勝利点を先行するというだけではありません。あらゆる行動において、相手と相対的にどのような差がついたかを考えてみましょう。話を簡単にするために以下は2人戦を想定します。

相対効果

 司教は圧縮にあらず、といいますが、実際には1枚圧縮しています。それでも圧縮にあらずというのは、相手も1枚圧縮できるからです。自分が圧縮しても、相手も圧縮しているのではデッキ内容に差がつきません。司教は絶対的には圧縮できるカードですが、相対的には圧縮できるカードではないのです。

 圧縮ついでに、ゴミ撒きカードと圧縮カードの差も考えてみます。ゴミ撒きカードは相手のデッキにゴミを増やすので、相対的に自分が圧縮したようなものです。ただし、デッキの安定性を求めるなら相対圧縮では役に立たず(相手の安定性が下がるので相対的には上がっているといえるがやりたいことを考えるとそういいたくないよね)、絶対圧縮である必要があります。
 話はそれますが、ゴミを処理するよりも撒く側にまわったほうが強いという原則があります。これは圧縮側はゴミと圧縮カードをそろえなければ圧縮できないうえに手札を消費するために圧縮ターンの出力が落ちるのに対し、ゴミ撒き側はアタックをプレイするだけで相対的に圧縮できるうえに手札消費が比較的少ない(どころかアタックが金量を生んだりドローしたりする)ために圧縮ターンの出力が落ちないからです。
 たとえば香具師をプレイすれば2金+手札4枚+2枚圧縮ですが、この相対圧縮に執事で対抗するには手札5枚に執事とゴミ2枚をそろえなければならず、しかも0金+手札2枚+2枚圧縮になります。
 執事と香具師だと香具師を呪いで防いたり執事はそのコストゆえに序盤から2枚体制で圧縮が間に合ったりというパターンもありますが、まぁそこはたとえ話ということでひとつ。3コスゴミ撒きの大使は相対3枚圧縮なんだから恐ろしい。

 アタックと対抗策はある面において相対有利を作るカードと絶対有利を作るカードの関係にあります。たとえば民兵は相対的に鍛冶屋に近い(手札2枚差は自分が鍛冶屋プレイしたのと同じ/相手の手札5枚は手札3枚から村鍛冶プレイと同じ)ですし、デッキ破壊と工房系も対にあります。民兵には3ドローの鍛冶屋が相当するのに、それ以上のドローができる書庫が効率的な対策になるというわけです。

 カードが相対的に何をしているのか、ということに気づけると、初めて見る組み合わせでもシナジーに気づけたり、知らなかったセオリーに気づけたりするかもしれません。
 ハンデスは相対的にドローなのでドローがない場でのハンデスは無視してはいけません(だって普段は鍛冶屋を無視しないでしょ)し、相手の獲得ペースを上回って破壊工作をはたらけるのなら自分への絶対的なメリットがない破壊工作員でも活躍できます。
 相対的なはたらきの考え方は圧縮は手損という考えにも通ずるところがあります(自分が手札2枚消費している間に相手は3金以上出しているパターンとかね)し、特に多人数戦の不正利得が支配的になることにも関係しています。カードを分解して、見方を変えてみてもおもしろいかもしれませんね(ところで例にリストラカード多すぎて老人みたいだ)。