ステロゴリラがドミニオンするよ

ドミニオンのために開設したけど多分気が向いたときにドミニオンに限らず適当なこと垂れ流します

鍛冶屋のお話

対象:Dominion Online Lv.55に壁を感じている人
テーマ:カード効果の理解

 

 僕がファンをやっているOrangestarが新曲を公開したので今さらながら記事を書きました。


Sunflower / Orangestar feat.夏背.

 

 ドミニオンで勝つためにはサプライに並んだカードを理解することが重要です。ということで今回はよく書かれている内容ではありますが,基本セットから鍛冶屋さんにご登場いただきました。

 出力増強と回転促進と聞いてそれぞれの意味を説明できる方はお帰りください。また,但し書きを減らすため,細かい部分は省略しています。それが気になる方はLv.55なんて余裕で超えられる方だと思いますので,その場合も以降読まずにブラウザバックで問題ありません。お前は……強い!

f:id:kpdm:20200601181317p:plain金は出るしデッキは回る

 鍛冶屋の効果はカードを3枚引くだけと非常にシンプルです。ドミニオンには+3ドロー系のカードは多くありますが,鍛冶屋を理解すればそれらの強みの半分を理解したといってもよいでしょう。基本セットのカードはシンプルながら,いやシンプルゆえに理解することが重要で,応用の幅が広いカードです。

 鍛冶屋のもつドロー効果には大きく2つの強みがあります。1つ目は1ターンあたりの出力増強。そして2つ目はデッキ回転の促進です。前者はわかりやすい強みですが,後者は意外と気づきにくいものだと思います。それでは,それぞれの解説をしましょう。

出力増強

 鍛冶屋をプレイすると手札が2枚増えます(鍛冶屋で引く枚数は3枚ですが,鍛冶屋自身を手札からプレイしているため収支は+2枚です)。この2枚により1ターンに出せる金量が増え,それだけ高コストのカードを購入しやすくなります。

 逆に考えると,鍛冶屋をプレイできるならデッキを構成するカードが多少貧弱でもかまわないともいえます。鍛冶屋なしの手札5枚で8金を出すためには,1枚当たり1.6金の出力が必要です。初期デッキに金貨を加えて平均1.6金とするには,6~7枚も投入しなければなりません。
 対して,鍛冶屋をプレイすれば手札は7枚。8金を出すためには平均1.1金でよく,初期デッキに金貨を2枚も加えれば達成可能です。実際には財宝カードの偏りなどのためこのデッキで毎ターン属州を購入できるわけではありませんが,大雑把に鍛冶屋はそれほどのパワーを備えていると思ってください。初期デッキにほんの少し手を加えるだけで属州に手が届く,このパワーによりステロ(アクションカード1~3枚のほかは財宝カードと勝利点カードのみを購入する戦術)を可能としています。

回転の促進

 ドミニオンはカードを購入し,購入した強カードをプレイすることでさらにデッキを強化する拡大再生産ゲームです。そのため,購入したカードを1ターンでも早く,1回でも多くプレイすることが重要です。

 購入したカードをプレイするためには捨て札をシャッフルする必要があります。すでにプレイしたカードも同様です。しかし,ドローなしにゲームを続けると,山札がなくなるまでにかかる時間が長く,強カードを購入してからプレイできるまでにターンがかかりすぎます。そこで,ドローカードでデッキを掘ってやることでより早くシャッフルを発生させ,早く強カードの恩恵を受けられるようになります。

 ドロー効果は購入したカードを多く使うことにも貢献してくれます。鍛冶屋ステロを想定しましょう。この戦術はおおむね13~14ターン程度で属州を4枚購入できます。つまり属州を購入し始めるのは10~11ターン目からで,このときのデッキ枚数は約20枚です。
 (鍛冶屋ステロを想定しておいておかしなたとえ話にはなりますが)このデッキを鍛冶屋なしで1周させるには4ターン,すなわち属州を購入するのとちょうど同じだけかかり,そのころにはゲームが終わります。属州を購入し始めたタイミングからはどのカードも1回ずつしか使えないのです。9ターン目に購入した金貨を使えるのは1回だけ……それって弱くない?
 しかしこのデッキは鍛冶屋ステロです。実際には鍛冶屋が1~2枚入っていますので,4ターンで23~26枚掘ります。つまり属州を購入し始めてからゲームが終わるまでにシャッフルが入り,一度使った金貨をもう一度使える可能性が出てきます。もちろん,圧縮していない初期デッキを引くかもしれません。しかし,たとえそれが銅貨であろうと,同じ4ターンの出力合計が鍛冶屋なしのときより増えています。
 このように,ドロー効果は強いカードを使い倒せるようにしてくれます。その最たるものが1ターンにデッキを全部引く,いわゆる引ききりデッキですね。

鍛冶屋を使おう

 鍛冶屋は山札を3枚掘り進めるため,デッキ回転が格段に速くなります。上述したように,この回転促進により購入したカードをより多く,より早くプレイできます。拡大再生産のスパンが短くなり,しかも1ターンの出力が上昇しているためデッキの完成が早まり,ゲームスピードが加速します。加速したゲームに乗り遅れないために,ドローカードがあるサプライではそれを採用するのが必須となります。

 ドロー効果には上述した強みのほかにもカードを揃えるという役割がありますが,それは使っていればわかると思います。とりあえず鍛冶屋を使おう! 勝つため以前にカードを引くのは楽しい! ドローが嫌いなカードゲーマーなんておらんやろ!