概要：馬丁と特殊勝利点を見たらそれに従え
テーマ：移動動物園コンボ
負けた数だけ記事書く配信36の記事2/4本目。
定石の仲間入りしたと思っていたけれど意外と知られていないっぽいので専用記事を書きます。
古の時代よりドミニオンには工房庭園という戦術があります。工房を駆使することでたとえ緑だらけのデッキになろうとも庭園を強引に枯らし，工房・庭園・屋敷の3山切れを早期に起こして通常のデッキ構築が間に合わないうちにゲームを終える逃げ切り戦術です。庭園1枚がおおむね2～3点程度になり，それなりに戦えるものでした（工房をかぶらせる人はドミニオンが下手なので善行を積むとよいでしょう）。
陰謀が渦巻く時代へと移行すると，鉄工所により庭園速攻が強化されました。工房をかぶらせたことによりと悲しみを背負って溶鉱炉へ沈んでいった領主たちが，溶鉱炉を武器としたのです。鉄工所ならかぶっても鉄工所獲得でよく，速攻庭園の安定性が上がりました。
周辺諸国を制覇した領主はさらなる未知を求めて黄金の国へやってきます。そこで拓いたシルクロードは，王国をより早く，より強くすることに成功しました。しかし，依然として鉄工所による速攻の弱点は解消していません。鉄工所で勝利点カードを獲得した際に引いたカードが鉄工所だったときに鉄工所を1回損してしまうのです。これがキャントリップだったならどんなによかったことか……。
そんなとき，異国から見世物がやってきました。大きなこぶを持つ生き物とともに現れた彼らは鷹を繰り，動物たちと生きる人々でした。そのとき，ふと閃いた領主は馬丁とともにシルクロードを疾駆し，一夜で屋敷を11邸にまで増やすことに成功したのです。それも無事故で。
馬丁速攻は馬丁・コスト4以下の勝利点カード・屋敷の3山をおおむね11ターン程度で枯らす戦術です。シルクロードや庭園が一線級で40点以上を見込めますが，坑道でも自分だけが向かった場合27点取れ，十分に戦えます。
初手は馬丁ｰ銀貨。以降，馬丁が枯れるまでは馬丁を優先して獲得します。4金が出れば馬丁，そうでなければもう1枚か2枚くらいは屋敷より銀貨を購入したほうがよいような気がしますが，ここは検討の余地があるかもしれません。3金以下が出ないならそれに越したことはないんですけどね。
馬丁が枯れた，あるいは馬丁が手札にかぶったときは勝利点カードを獲得します。このとき，キャントリップ効果が発生するので手札の馬丁をすべて，さらには引いてきた馬丁すらも使うことができます。鉄工所との大きな違いですね。
馬丁が枯れたらいよいよ終盤。馬丁・購入の両方を使って全力で特殊勝利点と屋敷を枯らします。おおむね11ターンか12ターン程度でゲームが終了し，特殊勝利点が坑道だったとしても27点（2人戦想定）獲得できます。これは属州4枚+屋敷3枚の勝利点と等しい値ですが，11ターン属4は恵まれた場で上手いプレイヤーが回さなければ難しく，馬丁と特殊勝利点があるときは属州ルートではなく馬丁速攻が正解になることが多いでしょう。
馬丁速攻ひとり旅なら最大効率の馬丁最優先でよいですが，相手も知っているなら使えるかどうか怪しい9枚目10枚目の馬丁よりもシルクを優先したほうがよいかもしれません。また，馬丁と特殊勝利点だけ見て飛びついたら壁があったでゴルシなんことにならないように注意しましょう。
