不正利得詳解
54日目
ドミニオンアドベント(?)カレンダー2023の54日目。何か書いてくれる方は下のスプレッドシートに記入お願いします。ところで2月25日と26日の分が空いているのですが誰かGPレポ書きませんか。
詳解13
この記事で評価が変わったカードの紹介だけしたけどせっかくならもう少しちゃんと解説すればいいじゃんと気づいたので始まった詳解シリーズ。13日目は不正利得。
2枚獲得
呪いが撒かれる荒れ場で重要なことは2つ。呪いを撒くこと。5金を出し続けること。不正利得はそのどちらもできる。
見誤ったポイント
ここで、僕が初心者だったころに不正利得がどう見えていたかをまとめます。
強いところ
- 呪い撒き
弱いところ
- 高い銅貨でしかない
荒れ場の理解が足りていませんでした。荒れ場においては銅貨すらデッキ強化になりうること、公領ゲーになるため5金力が重要になること、不正利得は2金を出しつつ呪いを薄めてくれるので荒れ場におけるデッキパワー維持に貢献すること、あたりのことに気づいていませんでした。不正利得は銅貨ではなく呪いを撒く銀貨です。
不正利得評
現在の不正利得評はこんな感じです。
強いところ
- 早く呪いを撒ける
- 公領力がある
- 呪い枯れすなわち2山枯れ
弱いところ
- 成長力が乏しい
- 高い
ほかの呪い撒きは獲得してから1周待ってプレイして初めて呪いを撒くのに、不正利得は獲得したときに呪いを撒きます。ほかのカード群より1周早くデッキを汚染できます。2周目のデッキに呪いを混ぜこまれることすらあります。3ターン目と4ターン目の両方で呪いをぶち込まれるかもしれません。たまったものじゃない。
銅貨を手札に獲得できるため、不正利得1枚を引けば2金を出せます。1枚で2金出せるカードは5金を出すのに有用で、不正利得はその5金力で次の不正利得や公領へ手が届くようになります。
公領狙いの悪いところは公領が枯れてもゲームが終わらないことです。属州なら終わるのにね。しかし、不正利得は呪い枯れと同時に枯れます。呪いが飛び交った場では属州を望めない以上公領ゲーになりますが、特に不正利得場ではその公領が枯れるとゲームが終わるのです。いきなり最終盤に突入します。おそろしく早い呪い撒きで場を荒らしたかと思えば枯れたらゲームが終わる公領を集めあう……そんな展開を強制するのが不正利得です。
荒れるしかなければ上記の強制力がありますが、圧縮を容易にできる場合では非常に弱くなります。というのも、デッキに入った不正利得がやれることといえば銅貨を獲得して2金を出すだけです。ほかの5コストカード群と比較して、あまりにも弱い効果です。また、コストの大部分を呪い撒きにかけているため、その生産性のなさにもかかわらず5コストと高いのも問題です。
使い方
圧縮がなければ雑に不正利得と公領を買い集める手が候補になります。また、不正利得をプレイしたときは積極的に銅貨を獲得してよいでしょう。どうせすぐ呪いで汚れるので、その汚れを薄めるために銅貨は有効です。また、1金しか出せない不正利得よりも2金出せるそれのほうが強いです。
圧縮があるときはその強度を確認します。1枚しか廃棄できないターミナル圧縮であれば、不正利得のペースに勝てません。特に4人戦ではあっという間に3山枯れが発生するので、1枚圧縮なんて無視して不正をはたらいたほうがよいでしょう。
2枚以上の廃棄を自由にできる2人戦なら、不正利得があやしくなってきます。その5金でデッキ強化をしたほうがよいのではありませんか。
不正利得が枯れる前に公領に手を出し始めたいです。不正利得が枯れそうになっているということはもう呪いが飛び交っているということであり、この状況においてはもはや呪いなど-1点のものでしかなく、デッキ回転の妨害は満足に望めないからです。回転阻害のない-1点でしかない呪いを撒くのと、3点をもつ公領を獲得するのならどちらが強いかわかりますね。