ステロゴリラがドミニオンするよ

ドミニオンのために開設したけど多分気が向いたときにドミニオンに限らず適当なこと垂れ流します

ドミニオンTips 後編

(前編から続く)

 

6.銀貨の方が強くない?

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 うん分かるよーいろんなアクション使ってみたいよねーアクション撃つの楽しいよねー。ただゲームを楽しみたいだけなら自由に購入すればいいです。でもわざわざこのブログまで読むということは勝ちたいという思いがあるのだと思います。それならば「使いたいカードを購入する」から卒業してもいいのではないでしょうか。特に序盤において,アクションとよく比較されるのは銀貨です。前編でも力説しましたが,銀貨は強力なカードです。そんな銀貨とあなたが今手にしているカード,購入前に常にどちらが適しているのか比較するべきです。弊ドミ会にも絶対に銀貨を購入してはいけない病に罹患しており序盤に上に伸びない患者がおります。

 銀貨と比較する。それは分かりました。じゃぁ具体的には何を考える?ということが重要ですね。

結論:デッキによる(元も子もない)。

 いやはやこれではあまりに投げやりが過ぎるので少しばかり加筆します。上のTipsカードでは木こりと銀貨を比較していますね。これは簡単な問題です。能力だけで見れば,購入権を増加できる分木こりに分があります。しかし,木こりはアクション権を消費するというデメリットもあります。この購入権増加はアクション権消費に見合うか考えればいいんですね。購入権増やして2枚目購入できるだけのお金は出る?もっと強力な使いたいアクション入ってない?他のカードで2金1購入の働きはできない?などなど。他にも,直接的にはお金を生まずとも神託や鍛冶屋などをプレイすれば財宝カードを引けるかもしれません。そのときに何金程度出るデッキか?ドローによるデッキ回転の促進はどれだけ強いか?アタックによる足止めは?そもそも撃つだけのアクション権残ってる?高コストカードに届くようになる?なんとな(ry

 普段からそんなにじっくり考えることはありませんが,手なりでアクションカードを購入しそうになったときは銀貨さんのことを思い出してあげてください。

7.圧縮をしよう

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 財宝カードの質を上げようというお話はちらっとしました。でも,質を上げるのは財宝カードに限りません。デッキ全体の質を上げましょう。屋敷だっていらない子なのです。弱くていらない子は廃棄してしまいましょう。圧縮というやつです。ほんとうに つよい プレーヤーなら すきな カードで かてるように がんばるべき?無理です。弱い子とはさよならバイバイしましょう。ゴミを1枚廃棄することは研究所を1枚獲得することとほぼ同じことです(研究所は手札を1枚増やすが,1枚廃棄すれば廃棄したカードを引く代わりに強カードを引けるため1枚手札が増えたのと似ている)。

 ん?屋敷だって貴重な勝利点?確かにそうですね。しかし,非常に大雑把な計算ですが,デッキに屋敷がなくなればデッキが2周するだけで1ターン分得しますね(圧縮しなかったらデッキ1周あたり手札3枚を屋敷に使われるため,圧縮しない場合だと圧縮する場合に比べてデッキ2周あたり手札6枚,つまり約1ターン分虚無…しかし,デッキ2周で1ターン得とは書いたものの,圧縮ターンに他に何もできなければ単純に1ターン得とも言い切れないこともまた事実)。その1ターンで公領を購入すればいいのですから,デッキを3周以上回せば得することは明らかです。実際には単に公領購入に充てるのではなく,安定して高コストカードに届かせたりデッキ1周にかかるターン数を短くすることで強カードを使い倒したりという利点が大きいです。

8.呪いの脅威

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 呪い。嫌ですね。呪いというカードはデメリットを与えるためのカードであり,基本的には魔女などのアタックにより押し付けられるものです。呪いを自ら獲得する場面はそうありません。重要なのは,呪いの本質はー1点ではありません。そんなもの大したことないんです。だってあなたついさっき屋敷を3枚廃棄,つまり3点自ら失ったところでしょう?呪いの本質は圧縮の対極にあります。すなわち,デッキの回転力の低下や手札の圧迫といったデッキの質の低下です。

 呪いを撒くことは研究所や金貨の獲得に喩えられます。先ほど,1枚廃棄は研究所1枚獲得とほぼ同義と述べました。ならば,ゴミが1枚デッキに入ることは研究所を1枚失うこととほぼ同義です。呪いを撒くことで相手が研究所を1枚失うならばそれは相対的に自分が研究所を1枚獲得しています。別の知缶を考えてみましょう。手札5枚で8金を出すことを考えれば,手札1枚当たり1.6金の出力が求められます。呪いはそれを1.6金下回ります。対して金貨は1.4金上回ります。呪いを撒くことで相手が1.6金損するなら,それは相対的に自分が金貨を用いて1.4金得しているのとほぼ同義です。乱暴な喩えですが,呪いはそれほどまでに強力です。よほど強力な圧縮カードがない限り,基本的には撒いた者勝ちです。自分がまけば相手にダメージが入り,かつ自分が受ける呪いも減る。呪い撒きを見かけたらまずは積極的に自分が撒く側に回りましょう。また,呪いが跋扈する場では誰も8金届かず,公領を目指すゲームになりがちです。いかに5金を出し続けるか,ということも同時に考えるといいですね。香具師は許さない。

9.カウンティング

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 ドヤ顔でゲームを終わらせたら負けていた,なんて経験はありませんか?恥ずかしいですよね。でもそれ,ちゃんとカウンティングしていれば防げたんじゃありませんか?自他の勝利点だけでなく,自分の山札にはあと何が眠っているか(ドロー系アクションや願いの井戸を筆頭に多数),自分の捨て札には何が落ちているか(宿屋や伝令官),相手はこのターンに何金出るか(禁制品),相手は次のターンに何金出るか(7枚目の属州問題),などなどなど自分や相手が何を購入し,シャッフルしてから何をプレイしたか覚えておくと有利になる局面は数多くあります。僕は先日ドヤ顔でゴミあさりプレイ(デッキを捨てて呪いをトップに置く)をしました(2番手が初手香具師購入,3番手が3ターン目香具師購入4ターン目にゴミあさりプレイにより香具師をトップに置いたことが考えられるため香具師防御できる)。これも相手が何を購入したか覚えているからできたことですね。強いかどうかは別として。なお1番手と2番手がトップ香具師した上に2番手が画策と揃えてきたので結局デッキ3周目で3発被弾しました。誰も沈まない世界ってなんだよ...。え?僕はなんで香具師乗っけなかったのかって?3ターン目が3金だったんだよ!悪いか!

 カウンティングが役に立つのは勝つための正着手を判断するときだけではありません。皆さんの周りには芸人と呼ばれる不運プレイヤーはいませんか?あれっておかしいですよね。なぜか同じ人ばかり不運に見舞われている。じゃぁその人はきっと確率の低い上振れを狙った手ばかり取っているのでしょう。え?違う?堅実な手を取るし実力もある?なのに不運が集中している?不思議ですねぇ。なぜそんなことが起こるのか。その解はカウンティングにあります。彼ら芸人は自分の山札をカウンティングしており,自分に降りかかる不運の可能性を考えています。そしてその可能性が高いとき,さりげなく事故を宣言し,フラグを立てているのです。もし何も起こらなければ記憶に残らず,無事事故ればフラグ回収として記憶に鮮烈に刻み込まれます。そしてその確率は高いです。これにより,実はそんなに不運でもないのに不運であるという印象付けを行っているのです。って強い人が言ってた。

 芸人力を高めるためにカウンティングをしろというのではありません。芸人力を高められる,つまり不運の可能性を考えられるということは,それをリカバリーできるということです。カウンティングって大事ですね。

 …という感じでカウンティングが役立つ場面は割と多いです。全部覚えるのは難しいので,慣れないうちは各プレイヤーが何枚ずつ属州や植民地などを持っているかだけでも覚えておくといいですよ。ちなみに僕は普段は相対得点だけ覚えていて,途中で1位争いから脱落したプレイヤーはもう数えていません。

 ところで,銀貨トップと確定香具師防御どっちが良かったんでしょうかね。そもそも4番手に座って2番手の初手香具師を見た時点で台パンすればよかったんですかね。

10.山札管理をしよう

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 少し難しい話になります。ドミニオンは基本的にはシャッフルをすることで獲得したカードを使えるようになります。つまり,基本的にはシャッフルできるならした方がデッキが強化されるため良いといえます。しかし,そのシャッフルがクリーンアップフェイズ以外に起こったものならどうでしょう。例えば残りの山札が2枚のときに鍛冶屋をプレイするとシャッフルが入ります。そうすると,今プレイした鍛冶屋などのアクションや手札,またこのターンに購入するカードもデッキに入らなくなります。このような時は本当に引く価値があるのか考える必要があります。そのためには山札や捨て札の中身が分かっていることが重要です(あれ?カウンティングじゃん!)。捨て札が地下貯蔵庫により捨てた弱いカードだらけなんていう日にはそれが山札になるなんて悲劇以外の何物でもありませんね。

 「宣言『中野梓』」というフレーズを耳にしたことはありませんか?これはカウンティングと山札管理に関わる名言です。願いの井戸はデッキトップの宣言が当たっていれば研究所,そうでなければキャントリップとなるカードで,基本的には当てるべきカードです。しかしながら,稀に引かない方が強い場面に遭遇します。このフレーズは引かないためにあえて外す,というプレイを示しています。その引かない方が強いという場面に遭遇したとき,そうであることが分かるためにはカウンティングする必要がありますね。また,手札に願いの井戸と鍛冶屋が1枚ずつあり,山札が4枚の場合を考えてみましょう。このとき,願いの井戸で当ててしまうと鍛冶屋をプレイするとシャッフルが入ってしまいます。このシャッフルが避けたいものならどうしますか?そう,「宣言『中野梓』」ですね。願いの井戸の宣言を外せば引く枚数が4枚であり.いらぬシャッフルが入りません。(2018/11/10)追記 「宣言『中野梓』」はゲーム中最初の建て直しは(屋敷以外)何を宣言しても変わりないことから来ているとご指摘いただきました。え?そうなの?勘違いしてました。すみません。

 上記の例だけでなく,シャッフルを入れない方が強いということは実はよく割とよくあります。シャッフルさせないためにあえてアクションをプレイしない,などのプレイができるようになると1段階強くなれるんじゃないでしょうか。もちろん,シャッフルを入れてでもドローした方が強い場合もありますのでデッキとはよくご相談ください。

終わりに

 ということでドミニオンがちょっとうまくなるかもしれないコツをまとめたTipsカード全10種でした。ドミマニシリーズが入手困難であり世の動画やブログが煩雑なコンボや実践に傾倒している(気がする)昨今,このような基本まとめがお役に立てればと思いまとめてみましたがいかがでしたか?

 これらのカードは学祭でテーブルに出すにあたって実際に印刷し,切り貼りしてカードにしました。その際にこちらを参考にしましたのでここでご紹介します。

47chiku.blog36.fc2.com

 基本的にこちらの記事そのままですが,表面裏面ともに200g/m^2(約0.200mm厚)の用紙を使用しました。強度もそこそこあり,スリーブに入れる際に折れることも詰まることもなくほどよい厚さでした。スリーブなしだと強度にやや不安があるかなというくらいですが,ドミニオンの通常カードと違ってそんなに使うものでもありませんし,気にしなくてもよいかもしれません。また,カードデザインの枠はNocturneに収録されているBoonです。クソコラってやつですね。

 さて,恒例のエンディングソングです。今回は最近僕がファンしている笠村トータさんの『力なきもの』です。笠村トータさんは作曲ペースが早い印象がありますね。近々アルバムを出されるようで楽しみです。

www.youtube.com

2018/11/10 1:13 カウンティングの項に追記しました。